舞台『恐竜と隣人のポルカ』を広島で観られるなんて幸せです!
舞台『恐竜と隣人のポルカ』は、2008年5月24日~6月15日まで東京・PARCO劇場、そして2008年7月6日の大阪・シアター・ドラマシティの千秋楽まで、各地で上演されました。
出演は、寺脇康文さん、手塚とおるさん、水野真紀さん、森本亮治さん、大和田美帆さん、竹内都子さん、後藤ひろひとさん、兵動大樹さん、石野真子さん。
この記事は、2008年6月30日に広島・アステールプラザ大ホールで上演された、舞台『恐竜と隣人のポルカ』の感想を書いています。
台詞部分はこの舞台『恐竜と隣人のポルカ』広島公演からの引用です。
なお、私の脳内で勝手に加工されている場合がありますので、まるっと本気になさいませんよう、ご注意ください。
広島公演で感じたのは、演者さんたちがいい具合に壊れてました!←いい意味です
何て表現したらいいのかわからないくらい、盛り上がったんです!!
それは、演者の皆さんがいい塩梅で、ガッツリ物語を魅せてくれるから!
それぞれのキャラクターの個性が濃厚で、輝きまくっているのにくどくなくて、台詞は軽快に回されていって、物語がテンポよく進んで行くのです!!
舞台を観ながら、大好きなアニメ『攻殻機動隊』の荒巻課長の言葉を思い出しました。
我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。
―荒巻大輔
ホントに演者さんたちのチームワークは、素晴らしいのです!!
抱腹絶倒で涙流しながら、感動してました。
遊び心を忘れない、寺脇さんたちに幸せをもらいました
舞台上に寺脇さん1人しか居ない場面でも、小道具の自転車を使ってボケたりツッコんだりされます。
その仕草が可愛くて、可愛くて…私、あの自転車になりたかったデス←コラ
その他にも寺脇さんは、色んな小ネタを挟んでこられて…いろんな表情を観せてくださるので、嬉しくて、笑いを含んだ涙が止まりませんでした!!
手塚さんも、東京公演の時よりパワーアップしておられた気がします。
アドリブにも力が込められてたしっ!!←そこか?!
寺脇さんをも素にさせて、黙らせたアドリブがあったくらいです!
それは、幸夫(寺脇さん)が恐竜の骨が出たのを黙っていた事で、柿一郎(手塚さん)が怒る場面。
一生懸命取り繕う、幸夫と千春(水野真紀さん)でしたが、柿一郎は聞く耳を持ちません。
幸夫は気まずそうに、自分の着ている白のジャージのチャックを上げ下げします。
東京公演では…
柿一郎「チャッチャカ、チャッチャカうるさいよっ!」
幸夫「…」と、口を尖らせ俯く
これはこれでカワユかったのですが…
広島公演では…
柿一郎「いつまでも白が似合うと思って着てんなよ!」と、吐き捨てる
幸夫(…というか、寺脇さん)「!?」と、素で笑いそうになっている(そして、照れている)
柿一郎、家の中に入って行き、幸夫と千春が残る。
寺脇さん「なんだよぉ~俺だって、着たくて着てる訳じゃ…」
ジャージを脱ぐと、おもむろに自分のTシャツの背中に入れてみせる。
寺脇さん「トダノドン」と、ポーズ付き
千春「……」
寺脇さん「…だからぁ」と、ジャージを取り出し、また着る。
そして会話再開。
笑った…地団駄踏んで笑いました!!
もぉ~どおするんですかっ?!!腹筋攣ったらって位に!!
その後、喧嘩が発展していって、"誰か"が熊谷家にやって来て、恐竜の骨を発掘することになったという時に、柿一郎と亜矢子(竹内都子さん)が幸夫と千春に対して、思わせぶりに言うシーン…
柿一郎&亜矢子「ダレ゛デショ~」と、身体を揺らしながら
幸夫&千春「…」
柿一郎&亜矢子「ダレ゛デショ~」
手塚さんと竹内さんは、激しく身体を揺らしながら家に入ってゆかれるのですが、今回は、限界とも思える位に身体を上下左右に揺らしておられました!
玄関が閉まって、客席には姿見えなくなっても、お2人でずっと「ダレ゛デショ~」と叫んでおられて…寺脇さんも思わず「まだ言ってる」とツッコミされてました。
幸夫「もうあれは人類じゃないな」
この台詞が手塚さんと竹内さんに、完璧にハマってました!!←いい意味で
手塚さんの妄想ワールドが炸裂!!
真子さん(石野真子さん)が自宅に来るという朝、熊谷家の前で繰り広げられた、柿一郎の妄想ワールドもスゴかったです!
東京公演で観たものが"あっさり"に思えてしまうくらい、手塚さんは張り切って妄想世界に浸っておられました!!
広島公演では…
幸夫が牛乳を取りに表に出てくると、柿一郎がスコップを抱えて一人身悶えている。
柿一郎「真子さん、いけませんそんな…」
柿一郎(真子さんのつもりで)「柿一郎さん…」
柿一郎「名前だなんて、いっそ苗字で…苗字で呼んでください!」
柿一郎(真子さんのつもりで)「熊谷さんっ!」
幸夫、眠い目をこすりつつ柿一郎を静観している。
柿一郎「よ…呼び捨てでっ!!」
柿一郎(真子さんのつもりで)「熊谷っ、熊谷っ!!」
柿一郎、静観している幸夫と目が合う…が。
柿一郎「もっと、もっと!虐げるつもりで…踏んで、踏んでください!」
幸夫(…というか、寺脇さん)「…」と、どうするのか見守っている。
柿一郎(真子さんのつもりで)「熊谷っ、熊谷っ!!」と、踏み付ける動作付き
柿一郎「そうです!もっと!もっと!!」
幸夫(…というか、寺脇さん)「…」
柿一郎(…というか、手塚さん)「(どうやって本筋に戻そう?って感じで)…ああ!幸夫、居たのか?全然気付かなかったよ!!」とオーバーアクションで
幸夫(…というか、寺脇さん)「気付かなかったよって、お前随分前から俺見てたろ?!!」と、笑う
柿一郎(…というか、手塚さん)「…そんな…」
幸夫(…というか、寺脇さん)「いいよ。もぉそうやって、虐げられてろよ!」と、話を本筋に戻す
手塚さんのテンションの高さにビックリしましたが、相手が寺脇さんで、受けてくれるのが分かってるから"遊べる"んだろうなぁ~とニヤけてしまいます!
さすがナイス!チームワーク!!ですね!!
子どものように泣きじゃくる寺脇さんが可愛くてたまりません!
寺脇さんのテンションが高い場面も、観られました。
真子さんが熊谷家に入ってしまった後、幸夫は泣き崩れます。
隣に妻の千春と、息子の翔太(森本亮治さん)がいるのも構わずに、子どもみたいに泣きじゃくるのです。
広島公演では…
幸夫「なっ…なんでっ…きょ…恐竜の骨っ…ウチからも…ウチからも でだのにっ…」と、幼稚園児のような泣き顔で
千春&翔太「…(ハイハイという表情で)」
幸夫(…というか寺脇さん)「だ…だんで?(なんで?)、ま…ま゛ごぢゃん゛、だんでうち来ない…の?…(熱が入り過ぎたと思われたのか)ね、ちゃんと聞こえてる?」と、確認
泣きじゃくることに熱中し過ぎた寺脇さんが、ふっと「ね、ちゃんと聞こえてる?」と、自身を指さして水野さんと森本さんに確認する姿が、激カワでした!!
そりゃあもぉ、抱きしめたくなるほどにっ!!
寺脇さんがされた、子どもが泣き出す寸前の顔は、手塚さんのお芝居にも組み込まれてました♪
ラストの真子さんて、実は7人居たんだ~って所で「へぐっ、へうっ」っとなっている、寺脇さんと手塚さんを発見したのです!
東京公演では観つけられなかったのですが、そっくりの泣き顔をされているお2人を観ると「うんうん。だからこの2人(幸夫と柿一郎)は、何十年も親友でいるんだなぁ~」と、いうことがよく伝わってきました。
アドリブで自滅される寺脇さんに、萌えまくりました!
自宅の前で、もう1人の真子さんに出会い、緊張し過ぎで足が進まなくなる、幸夫。
この場面では、寺脇さんがアドリブを入れられているようです。
広島公演では…
緊張で固まってしまった自分の足を叩きながら、真子さんに近付いてゆく幸夫。
だが、真子さんに近付き過ぎてしまう。
幸夫「す…すみません!緊張して…近い…」と、ターン
ターンする度、真子さんの方向で止まれない幸夫…そんな事を数回繰り返していると…
幸夫(…というか、寺脇さん)「あれ?おっ??」と、体勢が崩れてよろけてしう
ターンをするのを諦める寺脇さんを、真子さんは微笑みながら静観されてました。
そして本筋に戻すべく、真子さんが台詞を言います。
真子「どこかでお会いしましたか?」
幸夫「はいっ!○×△◆…??」と、ターンの影響か噛み噛み
幸夫(というか、寺脇さん)、真子さんの方を向き何かを訴える表情!!←ココ可愛い!!
真子「(笑いを堪えつつ)どこかでお会いしましたか?」←2回目
幸夫「は?」と、必死で自分を取戻し中(苦笑)
真子「どこかでお会いしましたか?」←3回目
幸夫(というか、寺脇さん)「あっ、3回も言っていただいて、ありがとうございます!」
と、本筋の台詞へ。
台本通りの台詞の後、真子さんを自宅へ招き入れるときも、幸夫の足が縺れて階段にぶつかってコケかかる(これは、フリだと思うのですが)場面がありました。
真子さんは笑って、寺脇さんのフォローされます。
幸夫(というか、寺脇さん)「いいですか?こうならないように、気をつけて上がってください」
真子「はい…」と、笑っている
戸田家の前に掘られた穴に気付き、真子さんが台詞を言われるのですが、そのとき「いかーん!このままでは笑って芝居出来ないじゃん!」って空気を振り払う如く、気合入れておられたのが印象的でした。
こんなにも、演者さんたち自身が楽しんでおられる空気を感じられるのは、とっても嬉しくてシヤワセです!!
客席の反応によって、いろいろ表現を変えてこられるので、お客さんも一緒になって今観ている"舞台"をつくってる感覚がすごくしました。
私1人が勝手に感じてることかもしれませんが、この感覚がとても好きで「やっぱ舞台はこうでなくっちゃ!!」と、燃えてしまうのです!
舞台『恐竜と隣人のポルカ』地方公演での気配りが素敵!
広島公演で、驚いたことがまだあります!
それは、ナレーション!!
劇中で使われるナレーションの中に、広島の地名(場所)が入っていたのです!
これって、地方公演用に差し替えていただいたのでしょうか?
なんて嬉しい気配りなんだろうっ!!
私が気付けた部分は、①広島ニュージーランド村、②鉄のくじら艦(←名称違ってたらごめんなさい)、③薬研堀の3つでした。
よく聞いていたら、他にも地名が挙げられていたかもしれません。
エンディングのダンスも可愛くて大好きです!
ラストで、幸夫と柿一郎が並んでボーリングの試験勉強(?)してる場面があります。
まだ喧嘩の延長中って雰囲気なのですが、そろそろ仲直りしたいなぁ~って空気が、ひしひし伝わってきて…。
ぽつぽつとするお2人のやりとりが、たまらなく可愛いんですっ!!
仲直り成立!とばかりに、インディー・ジョーンズの帽子かぶって、嬉しそうにお互いを見遣る仕草はホントにたまりません!!
大親友!!って感じで、とってもとっても素敵なのです!!
エンディングで真子さんが歌われるときは、PARCO劇場よりステージが大きかったのか、寺脇さんと手塚さんは舞台の前の方に出て来て踊っておられました。
そして、曲終わりには全員が前で一列になって踊られるのです!!
ぐわっ!!
最前列で観たかった∑(〇Д◎ノ)ノ
あの曲のタイトルを、ますます知りたくなりました。
検索したら出てくるでしょうか?
なんとしても曲をGETして、一緒に踊りたいのですよ!←オイオイ
振り付けが、ホントに可愛いから!!
そして、寺脇さんも超カワイイから!!←ハイハイ
エンディングトークは、後藤さんが東京の時より饒舌で…「え?今日は後藤さんが締めですか?!!」と思っていたら、寺脇さんが締める事に♪
色々お話してくださってたんですが…
寺脇さん「(ハタと気付いて)ま、いつまでもこうして話していても、時間が過ぎていくばかりなので」
と、切り上げてしまわれました。
わかってはいても「いいじゃん!もっと話してくださいよぅ!!」と、心の中で切望してしまいます。
ビックリするほど「あっ」という間の2時間で。
それも、すっごく素敵な2時間で。
届く事は無いのだろうけれど、この気持ちを書かねば(描かねば)と思って、舞台『恐竜と隣人のポルカ』広島公演感想を書きました。
チーム・恐竜と隣人のポルカの皆さま、本当にありがとうございました!!
ちなみに、一番上のイラスト補足ですが、寺脇さん中国地方の地図の上に座っておられます。
そして、ちょうど広島県に恐竜の旗を立てて、ポーズとっておられる感じです…分かり辛いので、補足です。