cometikiの9割は寺脇康文さんで、できている

私の9割は寺脇康文さんで、できている。…ので自然と思考が寺脇さんにつながっていくのでした。イラスト、日々のあれこれをまとめていきます。

地球ゴージャス公演vol.15 舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』キャラ別感想その1-ジュン編

2018年6月17日 地球ゴージャス-舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』キャラ別感想その1-ジュン編

2018年6月17日 地球ゴージャス-舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』キャラ別感想その1-ジュン編

 

 

舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』キャラ別感想その1

2018年4月9日から、TBS赤坂ACTシアターにて上演されている、舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』。

現在、地方公演真っ只中です!

 

 

こちらは、岸谷五朗さんと寺脇康文さんが主催される、演劇ユニット“地球ゴージャス”の、15回目の作品です!!

 

出演は、

柚希礼音さん…ジュン

西川貴教さん…ロマン

新田真剣佑さん…マックス

宮澤佐江さん…サンディー(Wキャスト)

花澤香菜さん…サンディー(Wキャスト)

 

藤林美沙さん…バレンティー

原田薫さん…清子

大村俊介(SHUN)さん…ボンゴ・コンガ

 

水田航生さん…ロンデビュー、エコー(二役)

原卓也さん…マカスター

 

寺脇康文さん…ワン

岸谷五朗さん…ヒュー

 

と、総勢35名で物語が作られています!

 

地球ゴージャスの作品は、どれも観るたびに明日の元気の素をもらえるので、同じ作品を何度でもリピートしたくなるほど!

 

>舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』あらすじも書いてます

地球ゴージャス公演vol.15-舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』あらすじ - cometikiの9割は寺脇康文さんで、できている。

>舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』の感想も書いています

地球ゴージャス公演vol.15-舞台『ZEROTOPIA(ゼロトピア)』4月21日・22日感想 - cometikiの9割は寺脇康文さんで、できている。

 

何度か観ていると、ふとメインキャラクターについて、深く考えてみたくなりました。

今回は、ジュンについて書きます。

 

なお、ネタバレを含みますので「内容を知りたくない!」という方は、読まないようにしてください。

 

また、各キャラクターにつきましては、私の脳内で加工されている部分がございます。

まるっと本気になさいませんよう、ご注意ください。

 

 

ジュンの過去について

人を笑顔にする仕事…エンターテイナーになりたいと、夢見ていたジュン。

彼女には、最愛の人がいた。

 

ある日。

彼が事故に遭い、病院へ運び込まれる。

一命は取りとめたものの、意識不明の重体。

 

ジュンは彼の目が覚めることを信じ、看病を続ける。

しかし…1週間、1ヶ月、半年と過ぎて行く内、不安と孤独に侵されてゆく。

 

「いつになったら、目覚めるの?」

「もしや、ずっとこのまま?」

 

そこへ、彼の友人である・エコーが現れる。

エコーは、彼を心配するとともに、ジュンのことも気にかけてくれた。

 

目覚めない彼の病室で顔を合わせるたび、ジュンはエコーの優しさに惹かれてゆく。

何年も一緒に過ごす内、2人は愛し合うようになる。

 

事故に遭ってから、4年と4日目。

彼が目を覚ます。

 

喜ぶジュンを、彼は突き放した。

「2人を許さない」と言って。

 

その瞬間、ジュンは理解する。

意識がないと思っていた彼は、目が開かなかっただけで、ジュンとエコーのやりとりを全て聴いていたのだ。

 

裏切ってしまったことを謝りたくて、必死で手を伸ばすが、彼はジュンの言葉に耳を貸すことなく、亡くなってしまう。

 

ジュンは愛する人に、地獄を味あわせていたと絶望する。

悲しみにくれ、自分を責める毎日。

心配してくれるエコーさえ、激しく拒絶した。

 

「あなたがいなければ!」

 

すると…

エコーまでもが、命を絶ってしまう。

 

ジュンは愛する人を2人も傷つけ、亡くしてしまったのだ。

彼とエコーを“自分が殺した”として、エンターテイナーの夢を絶つことで、自らの罰とした。

 

ジュンについて感想

物語の合間に、途切れ途切れでジュンの過去が入ってきますが、時系列に並んでいたので、わかりやすかったです。

 

ただ。

“彼女の過去“と言っても、ヒューたちがジュンを精神的に追い詰めるために見せているものなので、実際の過去とは少し違うと思います。

 

例えば。

恋人が事故で意識不明の重体になり、手術が成功した後…実際のお医者さんは「手術が失敗すればよかったのに」とは、言ってないハズだし。

 

意識の戻らない恋人を、ジュンがどれだけ長い間、待ち続けることになるかも。

術後すぐのお医者さんに、わかるハズがありません。

 

あれはマカスターとロンデビューが、ジュンを追い詰めるために用意した台詞でしょう。

 

眠り続ける恋人の周りを囲む人々は、ジュンの不安を煽るために用意された存在。

彼らもまた、ヒューたちと同じようにジュンには見えないようにされているのだと思います。

 

“認識はしていないけど”なにかに急かされている感じ…とか。

責められている…みたいな感覚を、ジュンはずっと受けているのでしょう。

 

彼女を取り巻く時間の経過は、周囲を取り囲む人々によって、歌で表現されています。

最初は彼らが何を歌っているのかサッパリで混乱しました。

 

しかし、舞台を真正面から観たときに、舞台上に日付が映し出されていたのです!

1日、2日…1週間…1ヶ月…1年…と、英語で。

 

ジュンは、4年と4日。

恋人の看病をしました。

 

その最中。

恋人の友人だというエコーに出会い、惹かれあってしまいます。

 

ジュンは“恋人の看病”という名目で一緒にいるので、エコーとは病室以外では会わない…というルールを決めました。

そのため2人の逢瀬は、目覚めない彼の病室で行われることに…。

 

4年と4日目に目を覚ました恋人は、2人の関係を知っていました。

どうやら目を覚ます以前から、意識があったようです。

 

ここで、私もハッとしました。

“エコーとは病室以外では会わない”という、ルール。

 

一見、誠実そうな気もしますが、恋人の目の前で他の男性と、イチャイチャしていたんですよね。

これ、自分が彼の立場だったらと思うと、ゾッとします。

「せめて、よそでやってくれ」と、言えるものなら言いたい…(意識が戻らなくて無理だけど)。

 

だから「許さない」と言って、2人を憎んで亡くなった恋人の気持ちも、すごくわかります。

 

恋人を亡くしたジュンは自分を責め、心配してくれるエコーにも八つ当たりをしてしまいました。

自分のしてしまった罪の重さに耐えかねて、言葉を選んでいられない状況で。

 

それはエコーを甘えられる存在…として、認識しているからでしょう。

けれど、エコーはジュンの言葉に絶望して、自殺をしてしまいます。

 

愛する人を2人も亡くしたジュンは、もう誰も愛さないと誓い、幸せになることからも、逃げるようになりました。

 

ジュン×ZEROTOPIA

そんなとき、ヒューたちの陰謀に巻き込まれて、ロマンたちに出会います。

誰とも深く関わりたくないと思っていたジュンも、非日常的な状況に我を忘れるのです。

 

彼女は元来、面倒見の良い姉御肌なのでしょう。

あと好奇心旺盛で、お茶目。

気がつけば、ロマンたちと打ち解けています。

 

さらにマックスには、不思議な既視感を抱きます。

初めて会うのに、なぜ?

それはマックスが、エコーの弟だからでした。

 

マックスの好意は、どこか安心できるものでもありましたが、受け入れることはできません。

また、傷つけてしまう恐れの方が強かったからです。

 

クライマックスで、ヒューたちと戦うときジュンだけが武器をとりません。

それはジュンだけが、人を傷つけた過去を持っているからです。

 

愛する人を2人も傷つけて亡くした彼女は、これ以上何があっても、どんな形でも人を傷つけたいと思わないのでしょう。

例え、自分が傷つけられ、死ぬことになったとしても。

 

それはジュンが、恋人のこともエコーのことも、すごく愛していたからだと思います。