舞台『HUMANITY(ヒューマニティ)』は席によって観え方が違う!
2006年5月に新宿コマ劇場で上演された、地球ゴージャス公演vol.8 舞台『HUMANITY THE MUSICAL ~モモタロウと愉快な仲間たち~』の感想になります。
※2015年6月1日に加筆修正しました
地球ゴージャス公演vol.8 舞台『HUMANITY』観劇記録 in TOKIOその1の続きです。
この記事は舞台のネタばれを含みますので、ご注意ください。
なお、台詞部分は私の脳内で加工されている可能性がありますので、まるっと本気になさらないようお願いいたします。
台詞部分は、地球ゴージャス公演vol.8 舞台『HUMANITY』からの引用です。
第2幕は、真っ暗な会場に水滴の音が響きくところから始まります。
それから、スポットライト。
まず、唐沢さんが照らされます。
唐沢さん「ん?…なんだ?ここ…皆は?おい、犬!」
どうやら種太郎一家と、岸鬼さんは悪鬼達によって、牢獄に閉じ込められたようです。
豪さん「あれ?あそこにも一匹、鬼が居るぞ!」
豪サルさんの言葉に、種太郎が「ドドドーッ」と私達の席めがけて突っ込んできました…正確には、すぐ横のステージに駆けてこられたんですけどね。
なにせ、目の前ですから。
その唐沢さんの動きをそのまま、目で追っていたら真横に、戸田さんが鬼の姿で寝ておられました(←いつの間に!?)。
唐沢さんは、会社世界の側のお嫁さんにあたる戸田さんを見て、「ヒィィィィィ」って悲鳴を上げて、舞台中央に戻られました。
代わりに、寺脇さんが戸田さんに近づきます。
寺脇さん「この鬼が、どうかしたんですか?」
岸谷さん「大丈夫か、レッド?」
戸田さん「大丈夫よ、レッド」
寺脇さん「またレッドかよ!紛らわしいんだよ!お前等!!」
そのまま寺脇さんは舞台の真ん中辺りに戻って行く。
戸田さんもそれに続いて…
岸谷さん「そうだ!あいつは歳食ってて、皮膚とかカサカサだから擦って、ピンクにしちゃえばいいんですよ!」
戸田さん「何よ!いいわよ!透明になってやる!!」
ゴシゴシ身体を擦り始める、戸田さんがカワイイです♪
豪サルさんが、「様子を見てくる!」と行って近くの木に登るのですが、落ちてしまいます。
その姿を見た一行は、舞台中央に来て…
全員で「サルが木から落ちるの初めて見たね」と、頷く
この皆で「うん」って頷く仕草が、とてもカワイかったです(笑)。
牢獄で「さて、どうしたものか?」と思案する、種太郎たち。
だけど、行き詰った唐沢さんは、乾いた笑いで吐き捨てます。
唐沢さん「どうせ夢じゃないか!」
岸谷さん「どうして、こっちが夢なんですか?」
唐沢さん「じゃあ、あっちが夢なのか?」
ここで、”鏡 me (かがみ)&順平”が歌われます。
岸鬼さんの歯を磨きに行ったら、角がポッキリ折れてしまってた夢の話。
寺わんこの、空を飛ぶけど地上から30cm位しか浮いてなくて、歩く人に抜かれちゃう夢の話が始まります。
この寺わんこの夢…私も見た事あるので、すっごい「うんうん!!そうそう!!」と心の中で叫びながら観てました(苦笑)。
「歩いた方が早いだろう!」ってトコを、なんかしら浮いてるんですよね。
なんなんでしょう?
豪サルさんが、悪鬼に捕まって「鍋にされちゃうかも!」ってなって、
唐沢さん「ここから出なきゃ!」
寺脇さん「でも、どうやって?」
そこに、キレイな曲が流れてきて白いバレリーナ姿の女性が二人登場します。
”スワンとスツーでございます”が、使われます。
二人は白鳥で、ここから抜け出す手立てを知っているとの事。
唐沢さん「このまま逃げたら楽しくねぇよな!戦ってやるぜっ!!」
勢いに乗った一行は”羽ばたけ!種太郎一家”を、熱唱します!!
ココはねぇ~思わず手拍子入れたくなりますよ~♪身体を揺らして!!
豪サルさんを奪還への道。
各キャラクターが、会社世界での悩みを吐露する場面があります。
初めて観た時は「あれ?豪サルさんの声がする??」と思っていたら、やはりEさんに「そこ!」と、観ているのとは違う場所を教えてもらいました。
指の先には、黒スーツの豪さんが「スクッ」と私の斜め後ろの、サイドステージに立っておられるではありませんか!
そして、雉レアさんの番。
自分の近くを見回しましたが、今度は居ません。
豪さんとは、反対のサイドステージで地味×地味バージョンのレアさんが、独白を開始しておられました。
「って事はですよ?!順番的に言やぁ、次は寺脇さんコッチ?!」と、期待一杯の眼差しで、さっき豪さんが立って居られた場所を観ると、居た!
黒のスーツで「ビシッ」とキメて立って居る、寺脇さんがっ!!!
「カッチョイイ、カッチョ良過ぎるよ、寺脇しゃん…」と、クラクラくる程に、カッコ良かったです。
あ、鼻血が…(フキフキ)。
初めてなんじゃないかな?
寺脇さんのスーツ姿を、生で…この近距離で観るのって。
今回のこの衣装、私的にモロにツボなんでございますよ。
「VIVA!山本寛斎!!!」
本当に、寛斎様に大感謝!!黒といい、着崩し具合といい…直球ど真ん中!!
許されるなら、このまま連れて帰りたい位の勢いでした(←無理だから…)。
そして、豪サルさんを奪還して、いよいよ鬼のラスボス”邪鬼(じゃき)”を倒しに向かいます。
しかし、邪鬼の姿を見て種太郎は愕然となるのです…
唐沢さん「ミヨちゃん…」
会社世界での愛人である、ミヨちゃん(高橋さんですね)の姿だったからです。
ためらう種太郎に、仲間達は「早く、邪鬼を仕留めろ!」と”HUMANITY”を歌って、気持ちを高めます。
しかし、岸鬼さんがその間に割って入ります。
唐沢さん「なぜ邪魔をするんだ?!」
岸谷さん「わからない。わからないけど、俺もこいつも同じ鬼なんだ!」
その言葉と、仲間達の歌声に唐沢さんの心は揺れます。
そして―…
唐沢さん「鬼達は、それなりに幸せに暮らしていたんじゃないのか?俺達とは、育った場所も環境も違う…決して分かり合う事のできない存在かもしれないけれど、受け入れる事はできるんじゃないのか?それをしようともしないで、ただ殺してしまうなんて…これは、侵略だ―…」
種太郎は、邪鬼に非礼を詫び会社世界へと戻る決意をします。
唐沢さん「同じ”俺”なんだから、きっと”俺”を変えられる!!」
セットの模様替えの間、幕が下りて能見さん達(うすばかげろう三羽ガラス)が登場。
「順平さん(唐沢さん)が、新商品のプレゼンテーションするらしいよ!」
「俺達も参加しよう!!」
黒スーツに着替えた唐沢さんも登場。高橋さんと舞台中央で話し合いが始まります。
高橋さん「順平さん、止めようよ。無理しないで…」
唐沢さん「大丈夫。君はいつもそうやって、僕を励ましてくれるけど、今回はやりたいんだ!!」
高橋さん「あなたには、無理よ!!」
唐沢さん「え?」
高橋さん「できるわけないじゃない!私は参加しません!!」
気不味い空気が漂う中、二人は左右の舞台袖に消えて行きます。
そして、”大プレゼンショー”の曲が高らかに鳴り響き、舞台の上はキンキラの世界へ―…大人数の舞台だし、前の席だし…迫力満点!!
30cm位前の目の高さで、ステップを踏まれるのですから、目のやり場に困ってしまいました(←贅沢な悩みです)。
アンサンブルの皆さんの踊りを満喫した頃、ようやく”第116製作部”が舞台中央から、せり上がってきました。
まさに華々しいエンディング…ココも手拍子なくしては観られない(*>◇<*)!!
だってノラなきゃ損ですよ!!本当に、ココは!!
「パンパン」って手を叩く所があるんですよ…嗚呼…CDだけだと分かり辛いかもしれませんが…よ~…っく聞くと、一瞬間をおいて、「パンパン」って。
そん時、寺脇さん達も舞台の上で、顔の横位に手を持ってきて、「パンパン」って叩くんです。
右に、左に…一回観ただけじゃダメかもしんないですけど、二回目位から意識して観てると、演者さん達と同じタイミングで手拍子が打てるようになります☆(←何をやっているんだか)
コレがまた、キマると気持ちよくってねぇ~( ̄▽ ̄)♪
だって、寺脇さんと一緒に「パンパン」っスよ~…至福!!
最終的に、プレゼンは失敗。
全員解雇になってしまうのですが…”第116製作部”の仲間達は、それぞれに”何か”を掴んだようでした。
ミヨちゃんには新しく「ヨシキ」という彼氏(岸谷さんです)が出来、順平さんはフラれてしまいます。
でも、朝子さんがキチンと待っててくれました。
戸田さん「私、本当は知ってるの」
唐沢さん「え?」
戸田さん「頑張れば、あなたは出来る人だって…だから、つい口うるさく言ってしまうの」
唐沢さん「また、言ってくれよ。頑張れって」
戸田さん「嫌よぉ~またうるさがられるもの」
唐沢さん「今度はちゃんと聞く!」
朝子さんは結局、順平さんとミヨちゃんの関係も知ってた上で、順平を許して二人で歩いて行く事を選びます。
そして、”朝子の夜の唄”を戸田さんの美声で聴かせてくれるのです。
順平さんへの想いを…切ない!!
きっと、これからも朝子さんが順平を叱咤しながら、励ましながら…順平さんも”頑張って”みるようになる事でしょう。
それを確信できるエンディングでした。
この、戸田さんの唄がまた…「久しぶりに”ラブソング”というモノを聞いたきがします!!」
って位に良い歌なのです!!朝子さん、サイコー!!
ここまで書いておきながら、この日は結局”舞台”には入り込めませんでした。
”舞台を観た”というよりも、回転する舞台だったり、演者さんが飛んだり…どっちかっていうとサーカスとかを見た。って心境に近かったように思います。
寺脇さんは、もう本当に堪能できたんですけどね☆
カーテンコールでは、岸谷さんが突かれてましたね(笑)。
寺脇さん「五朗ちゃんの汗が、口の中に入るんだよ~」
唐沢さん「こいつ、踊ってる最中に俺の足を踏むんですよ!?」
岸谷さん「何?俺、最悪じゃん??」
一方、戸田さんは…
戸田さん「え~小柄なワタクシと致しましては、シークレットヘッドを購入したい心境です」
と言って、笑いをとっておられました。
カーテンコールまで、幸せいっぱいな気持ちをいただけた舞台です!
まだまだ観ました! 舞台『HUMANITY』!!
2006年5月27日の席は1扉4列17番です。
昨日の席から2列下がっただけの、同じ位置…orz
でも今日は昨日よりも、右側のステージが見やすかったです。
「おおっ!高橋さんはあんな動きをしていたのか?」とか「岸谷さんが、あんなトコに居た!!」
など、新しい発見が沢山ありました!
相変わらず、真ん中辺りは「ベッコリ」死角になっていて、何が行われているのやら、予測する事さえ不可能でした。
しかぁ~しっ♪
昨日の公演で学習してるので、寺脇さんが出てくるタイミングは見逃しませんでしたっ!
「さあ、ココは後ろよっ!!」とか「今度は左側っっ!!」なんて!!
寺脇さんが出てくる場所が分かっているので、他のお客様より先にその位置を見てしまい、「何?何かあるの?」と思われてしまったかもしれません(反省)。
そして、皆が他を向いていても、寺脇さんの背中を観つめていたり(←怖いから…)。
こんなに前で観られるなんて、私にしたら10年に一回、あるかないかの大チャンスです!
ならば、観なくちゃいかんでしょう☆(←苦しい言い訳)
独白部分はよく見えました!
もう、横っ!!真横っっ!!「見上げれば、寺脇しゃん♪」です!
暗転して、舞台中央にライトが当たった瞬間、寺脇さんが袖に走り去られるのですが、その後ろ姿がまた…シルエットしか分からないんだけど、カッコよくて…またまた惚れてしまったのでした(デレデレ…)。
カーテンコールでは、唐沢さんがどこかの高校の方をイジっておられました。
唐沢さん「あ!また来てくれたんだ~」と、客席に向かって
高橋さん「今日は焼肉弁当がすごく美味しくて、お腹一杯食べたので…」
岸谷さん「弁当の話かよ!」
高橋さん「でも、それでいつもより元気にできました」
と、いうようなコメントをされていた…と、思います…カワイイ( ̄▽ ̄)。
そして、戸田さんは
戸田さん「昨日、シークレットヘッドを購入致しました」
出演者一同「え~っ!!」
戸田さん「いえ、まあ…」
そんな戸田さんに、客席も大爆笑でした(笑)。
私の中でなんとなく、”舞台”になってきました!
私「これ、一回だけだとキツイですね」
Eさん「うん。あの位置で一回だと、訳が分からんよ」
ステージと舞台セットの関係で、演者さんの動きが全くわからない部分があるのです。
運よくステージの正面で観れていればいいのですが、左右どちらかに寄った席で観てしまうと、物語が中途半端な感じになってしまうのでした。
3日連続で観る、舞台『HUMANITY』!
2006年5月28日の席は3扉19列60番でした。
最初にこの番号を聞かされた時は、友達と一緒になって「なんでFCでこんな席なのよ!」と
憤っていたのですが、席に座ってみると「うわ。やっと”舞台(全体)”が観られるよ」という素敵なお席でした。
ステージからは離れていますが、舞台全体…今回は花道やらサイドステージなど、ふんだんに取り入れられているので、会場全体が見渡せます。
昨日や一昨日のように、首を前後左右、上に下にと激しく動かさなくても良いのです。
3回目にしてようやく、ステージとセットの関係で死角になっていた”舞台中央の謎”が解けました。
「嗚呼…高橋さん、ここでもう登場してたのかぁ~」とか「ラストのシーンで皆は、こんなキメポーズとってたんだぁ~」と。
ようやく、”新宿コマ劇場”の設備の素晴らしさに気付くことができました!
「ああ…岸谷さんは、こんな風に見せたかったのか」と。
立体的な動きは、死角を多く作ったりもするけれど、良い位置で観ればこれ程胸をトキメかせる物はありません!!
TVなどでは出せない、奥行きのある舞台。
そこで演じる、演者さん達の動き…その時、その会場でしか観られないものです。
この日は皆のテンションがなんだか高くて…会場のお客様のノリも良かったからか、舞台がどんどん面白くなっていきました!
唐沢さん「鬼が島に行かないといけん…」と、なんだか噛んでしまい
岸谷さん「あ?何だって?」
寺脇さん「いけん…って、方言だよね。なまったの!!」
なんて、突っ込む岸谷さんに、寺脇さんがフォローを入れ、必死に話を戻そうとする唐沢さんに、更に岸谷さんがツッコミを入れる…そんな状態が続いたり。
唐沢さん「しょうがないだろ!間違っちゃったんだから!!」
駄々をこねる子供みたいな言い方に、会場全体が沸きました!!
そこで話を本筋に戻そうと試みた岸谷さんが、今度は噴出してしまうという(くっくっくっ…)。
演者さん的には「どうするんだよ~」状態かもしれませんが、私は面白かったデス!!
あとは、寺わんこが懸命に台詞を言ってる後ろで、戸田さんが寺わんこの尻尾を触っていたり…(←寺脇さん気付かず…笑)。
豪サルさんが木から落ちるシーンでも、「サルが木から落ちた!」に始まり…
寺脇さん「俺も棒に当たった」
岸谷さん「俺は、鬼に金棒?」
戸田さん「私と野獣☆」
一同「…」
戸田さん「何?何よう!!」
舞台は常に、進化しているんですね…。
カーテンコールでは、
唐沢さん「もぉ~俺が話し戻そうとするのに、こいつがツッコむんですよ!」
岸谷さん「いいじゃん(笑)」
戸田さん「え~皆様のおかげで、この舞台。3年のロングランが決定しました」
どよめく場内、慌てて止める岸谷さん達(苦笑)。
戸田さん「まぁ、それは唐沢クンのスケジュールの都合でダメなんですけど…」
とにかく、ひたすら笑わせていただきましたっ!!
出演者&スタッフ&関係者の皆様!そして、お客様!!
素敵な舞台をありがとうございました!!
結局、私は…
1回目は「なんじゃ、こりゃぁ」
2回目は「うん。大分わかってきたかな?」
3回目に「こりゃ面白い!!また観たいぞ!!」という気持ちになりました。
席の違いで、こんなにも感想が違う舞台っていうのも…初めてだったので困惑しましたが、最終的に全体を見られた事で、この感想が言えます。
「I LOVE HUMANITY」
思えば、こんな舞台を地球ゴージャスで観たかったのだ…という事も思い出しました。
なんだ。
ちゃんと伝わってるんだ!