寺脇康文さんが出演されるということで、行ってきました!!
舞台『勝小吉伝 ~ああ わが人生 最良の今日~』(脚本:鹿目由紀 鴻上尚史、演出:鴻上尚史)。
よかった!!
本当に観られてよかったです!!
そして、明治座に行くのも初めてでしたが、とっても素敵な劇場でした!
いつか地球ゴージャスでも、公演があるといいのになぁ。
ざっくりしたあらすじ-想一郎目線から-
※舞台『勝小吉伝〜ああ我が人生最良の今日〜』の正式なあらすじではありませんので、ご注意願います※
時は幕末。
父・彦四郎(田山涼成さん)は、昔ながらの武士で家柄や世間体を重んじる人。
「口答えなどもってのほか!」と育てられたため、自己主張が全くできない…気がつけば、自分の言葉を見失っていた。
それでも大好きな剣術に打ち込めば、想一郎は己を保っていられたのだ。
ところが、彦四郎から「これからの時代に、剣術は不要!」と、任されている道場をやめるよう言われてしまう。
想一郎は例え父の言葉でも、剣を置くことだけは考えられない。
なんとかして彦四郎に、自分の思いを認められたいと考える。
想一郎が目をつけたのは、最近、町中を騒がせている、辻斬り。
これを退治できれば、彦四郎に認めてもらえるのではないか?…しかし、素性がバレてしまったら、彦四郎になんと言われるかわからない。
そこで想一郎は、紫色の着物に、紫色の頭巾で顔を隠し「あやめ頭巾」として、辻斬り退治を始める。
ある日、あやめ頭巾として辻斬り犯の片目の男(山崎銀之丞さん)と闘っているとき、叔父の小吉(中村雅俊さん)と出会う。
片目の男は想一郎に敵わないと思うや否や、辻斬りの罪を着せて逃げてしまった。
不本意にも小吉と対峙することになった、想一郎。
闘いの最中、頭巾を落としてしまう!
パニックになって、ただただ走り去るしかできない、想一郎。
どうやって事情を話すか、頭を悩ませる。
後日。
想一郎は、語気を荒げた小吉から「あやめ頭巾として会いたい!」と呼び出された。
なんでも辻斬りに、小吉の息子・麟太郎(東啓介さん)が斬られたというのだ。
殺すつもりで向かってくる小吉をなだめ、なんとか事の次第を話すことができる、想一郎。
小吉から「今日をよかったと言って、終わらせられるか?」と問われ、このままではいけないと気づく。
想一郎は、“想一郎として”片目の男に、闘いを挑む。
だが、そこにいたのは紫色の着物と頭巾をかぶった、大勢の男たちだった。
辻斬り犯は、一人ではなかったのだ。
弱いものを傷つけることで「革命を起こす!」と叫ぶ男たちに、想一郎は呆れ果てる。
剣を持つ者は、健全な心と強い肉体を持っていなくてはならない。
逆に、そういう人間でないのなら、剣は手放すべきだ。
片目の男は、剣を抜かない麟太郎をバカにした言葉を、想一郎に向かって投げつける。
だが、想一郎は知っていた。
麟太郎が父・小吉を思い、小吉を守るため、剣を抜かないということを!
そんな優しくて強い麟太郎の尊厳を守るため、想一郎は剣を握る手に力を込める。
束になっても敵わないと、頭巾の男たちは目潰しを使い、想一郎の攻撃をかわす。
一瞬、視力を奪われた想一郎の前に、小吉が現れた。
麟太郎から片目の男の居場所を聞き出し、応援に駆けつけたという。
二人で頭巾の男たちを倒すことに、成功!
武士としての出世はしなかったが、自分をしっかりと持っている小吉に憧れている想一郎は、このことをキッカケに、自分を認めてやれるようになる。
こうして想一郎は彦四郎に、自分の言葉で「道場は続けます!」と、宣言することができたのだった。
🎦撮影風景、見せちゃいます🎦
— 明治座 (@meijiza_theater) 2019年6月24日
✨中村雅俊45th
アニバーサリー公演✨
中村雅俊さんコメント🎤&
第一部キャストの撮影風景付き
動画を公開!
現場の和やかな雰囲気が
画面越しに伝わってきます(^^)
#中村雅俊 #賀来千香子 #東啓介
#愛加あゆ #山崎銀之丞 #田山涼成
#寺脇康文 pic.twitter.com/v9fV2h6Ckn
寺脇さん×想一郎さんは、男前度増し増しでした!
登場シーンは、のっけから父・彦四郎(田山涼成さん)に頭が上がらず、あわあわしている想一郎(寺脇康文さん)。
想一郎は言いたいことも我慢して、ひたすら聞き役。
途中、何度か口を挟もうと頑張るんだけど、彦四郎の圧力に負けちゃうとこが、息子らしくてなんか可愛い!!
あと、白地の着物がよくお似合い!!
(いつまでも、白の似合う寺脇さん!!)
背筋がピンと伸びているから、着物映え?美しく。
男前度が増し増しで…悶えるよね、悶えるしかないよねっ!!って、なりました!!
中村雅俊さんとの掛け合いが、たまりませんでした!!
小吉(中村雅俊さん)と想一郎のやりとりは、テンポがよくてたまりませんでした!
想一郎が小吉に、彦四郎からの伝言を伝える場面なのですが…あーいえばこういう!を、何度も何度も!!
いささか食い気味に、早口でセリフをかぶせていくところなんて、聴いていてクセになる間でした。
音楽のセッションみたいな感じ?(語彙力
やりとりがとても楽しそうだなーって、観てて楽しかったです!
あやめ頭巾は瞬間移動できるんじゃないかと思う
想一郎といえば!あやめ頭巾!!
今回、何度か「え?寺脇さん今、瞬間移動されました??」って思うことがありました。
今まで想一郎として、正面の舞台にいたのに。
気がつくと一階席後ろの花道から、あやめ頭巾として颯爽と登場!
舞台裏が全く想像できないのですが…なに、コレ?
着替えながら、突っ走っておられるの!?
着物なのに!?
いつか機会があったなら、舞台裏をお聞きしたいものです。
本当に、謎。
あやめ頭巾の決め台詞…長いのにスラスラですごかった!
あやめ頭巾といえば、登場時の決め台詞が長いっ!!
でもスラスラスラスラ〜って、言い切っちゃうんですよね…あれ、早口言葉並みの難しさな気がするんですけど…本当にすごかった。
決め台詞を言い切ってからは、助けた町人たちの拍手待ち…で、小首傾げて額に人差し指を当てて、拗ねてる感じをみせたりして。
口元は頭巾でわからんけど、表情がよく伝わってきて、萌えました!!
頭巾の端を手でなびかせてみるところは「お茶目だなあっ!!」って、たまらん気持ちになりましたよー!!
ホント!寺脇さんらしいなぁ…って!
寺脇さんらしいと言えば、あやめ頭巾が立ち去る際…
町人「あやめ頭巾ー!」と、感謝の呼びかけ
寺脇さん「はーい!」←返事が可愛い
町人「わ!返事した!」
寺脇さん「みんなに広めといてねー♡」
おねだりの仕方も、最高ですっ!!
アクシデントもなんのその!笑いに変えちゃう、あやめ頭巾!!
片目の男(山崎銀之丞さん)との闘いの場面で、あやめ頭巾な寺脇さんは、舞台上に誰かの落し物発見(何枚かの紙が四つ折りになってるもの)!!
寺脇さん「あれ?なにか落ちてる」←普通に、ストスト歩いて、しゃがみ
山崎さんは、お芝居を進行しようとするも…
寺脇さん「何か落ちてるんだってば、ほらぁ。(と、紙片を見せて)もう!話を聞かないなぁっ!!」からの、紙片は袖に納めて、お芝居へ戻りっ!←ここの切り替え!切り替えがっ!!
ほやんとしてた表情が、一転!真剣になって、カッコイイ殺陣を舞われるんですから!!
その振り幅に、もう悩殺されるしかありません!!!
しょんぼりと強がりと
片目の男に辻斬りの罪をなすりつけられるところも、想一郎の焦り具合が可愛かったです!!
小吉に、あやめ頭巾が想一郎だって、バレるところも慌てて戸惑って。
ここの慌てて戸惑うと、片目の男に罪を着せられたときの動揺の仕方が違ってて、キュンとしてしまいました。
濡れ衣だってことを言っても、小吉に信じてもらえなくて、悲しげで。
想一郎のあの表情…胸が痛くなります。
「さて、どうしたものか」と、叱られるだろう未来を想像して、しょんぼりしてる想一郎は幼くみえるのに。
甥っ子の麟太郎に出会った途端!叔父として、キリッとした“大人の男”対応を見せる、想一郎!!
無理してがんばってるとこが、可愛くて、可愛くて!!
がんばってるなー!えらいぞ、想一郎ーっ!!と、萌えまくりでした!!
きっと寺脇さん発なんだろうなぁ…って思いました!
夜中。
橋の上で偶然出会う、想一郎と麟太郎。
想一郎は小吉にあやめ頭巾の一件を、どう話そうか思案中…。
なので「こんなところで、なにを?」と、麟太郎に尋ねられても、正直には答えられないもどかしさ!
(叔父上…なんてことをされてるんですか?とか、言われそうで恥ずかしいんじゃないかと)
苦し紛れに出た言葉が、こちら!!
寺脇さん「月がとっても青いから…遠回りして帰ろう…みたいな?ときってない?」←必死にごまかし
東さん「あります!」
寺脇さん「あるの!?まあ、月は青くないけどねー」
東さん「青いです!月は青いです!」
寺脇さん「え?あお?…青い、かな??えー???」と、考え込む
多分、ここまででワンセットのネタなのだろうと、思いました。
寺脇さん楽しくなって、きっといろんな振りを試しておられるんだろうなぁ…と、広がる妄想!
東さんがどんな風に返してくださるのか、寺脇さんのワクワクが伝わってくるような場面でした♪
想一郎さんの悩みにメッチャ共感してボロ泣き!!
想一郎の願いは「自分にできることで、父に認めてもらいたい」。
そうすることで、いつかは父を超えたい…でした。
息子として、一人の男として。
一番の目標である、父親を超えたいと思う気持ち。
また、なによりも“自分を認めてもらいたい”という気持ちに、激しく共感しました。
想一郎の一生懸命さに、心を打たれます。
不器用なりに考えて、しっかり行動する姿は、健気で格好良くて!
あやめ頭巾をしていることが、小吉にバレたのも…そういうタイミングだったんですね…きっと。
あれこれ思い悩む想一郎を、小吉が救ってくれたんですから!!
小吉「今日の自分は、よくやったか?って問いに、今のお前は“やった”と言えるのか?」
想一郎「いいえ!」と、猛省した声で
この「いいえ!」を聴いた瞬間!
私の涙腺は崩壊してました!!
想一郎は、ちょっとズレてるかもしれないけど、彦四郎に認めてもらうため、自分に自信を取り戻すため、どれだけ頑張ってきたのか知っているから。
それでも見栄を張らず、自分のやってきたことと真摯に向き合える想一郎は、本当にすごい!と思いました!!
私もよく考え込みすぎて、変な方向に突っ走ってしまうので、想一郎にメッチャ親近感を感じてしまったほどです。
…だから、余計に泣いてしまった。
想一郎のそばに、小吉がが居てくれて本当によかったです。
小吉のおかげで、想一郎は「これだ!」と思う道を見つけられたのですから!
さて。
やることが見えたなら、突っ走るのが想一郎!!
文字通りに、駆け出します!!
このとき!!
着物の左側の端を「ひょいっ」とつまんで、タタタタタ…と走り去られるので、太ももあたりまでみえるんです!!
なんという、セクシーショット!!!
時代劇もので(ドラマのお話だったかなぁ?)「裾チラはサービスショットです」って、どこかできいたことがありますが。
生で観られた今回!!本当に「大変美味しくいただきました」って気持ちになりましたよー♪←落ち着け
想一郎VS片目の男!想一郎の本気炸裂!!
小吉に諭され、自分のやるべきことを見つけた
真面目で一生懸命な想一郎は、正々堂々辻斬り犯の片目の男に立ち向かいます。
片目の男「あんたが元祖・あやめ頭巾か」
想一郎「元祖って、いうな」
辻斬り犯は一人かと思いきや、わらわら出てくる“偽・あやめ頭巾”!
頭巾をかぶることで、罪を“あやめ頭巾”に着せてしまおうという、計画らしい。
想一郎が正義のために作り出した“あやめ頭巾”なのに!!
こんな形で使われるなんて…どれほど悔しかったでしょうか。
想一郎を想うと、やりきれません。
ただ。
あやめ頭巾を使われたことよりも、はるかに想一郎を怒らせたのは、麟太郎についての言葉でした。
片目の男が麟太郎のことを「刀も抜けぬ、臆病者を俺が斬った!」と告白してからの、想一郎の目力…ハンパなかったです!!
麟太郎がなぜ刀を抜かないのか…その想いを知っているからこその、怒り。
そっからの、戦闘をイメージするダンスシーン!!
想一郎vsあやめ頭巾の男たちが、ダンスと殺陣を繰り広げます!!
もう、めちゃくちゃ格好良くて、震える以外になにもできませんでした!!!
寺脇さんの腕の筋肉とか、太刀さばきとか…とにかく綺麗で。
同じ人間とは思えないくらい、セクシーで美しかったです!!
小吉も駆けつけ、想一郎と一緒にあやめ頭巾たちを倒してからの、このやりとり。
小吉「帰るか」と、想一郎に
想一郎「はいっ!」←この“はいっ!”が、少年みたいでメッチャ可愛いんですっ!!
超ほっこりしました!!
己に正直に生きていく-想一郎の行動
想一郎が、あやめ頭巾としてのけじめをつけた頃。
今度は麟太郎が、小吉と決着をつけようとしていました。
小吉と麟太郎の間にあるのは「今日の自分に“よかった”と言えるような生き方であるか?」と、いうこと。
二人の姿に背中を押されるように、想一郎も立ち上がります。
今まで口答えすらできなかった、父・彦四郎に向かって「やめろ」と言われていた道場を「続けます!」と、言い切りました。
自分の言葉で!はっきりと!!
格好良かったなぁ!!
あのやりとりで、想一郎は彦四郎に認めてもらえてるって、わかったし!!
よかった!!!本当によかった!!!!!
この先。
たとえ、どんな苦難があったとしても「これが私のできること」って、しっかり選んだ道だから、きっと乗り越えてゆけるんだろうなぁ。
エンディングで、門下生のみなさんに指導をしている想一郎が、爽やかでめちゃくちゃいい笑顔をしてたのが、印象的でした!!
二部があるとカーテンコールは一回なんですね…
幕が降りー…カーテンコール!
寺脇さんは、端からトタタタタタターって走ってきてから、皆様におじぎ。
そして「そーれっ!」って感じで中村さんをお招き!!←ここも、メッチャ可愛い!!
幕が降りきるまでの間の、手を振るところもちっちゃく色々されてて、たまらんのだよなぁ…萌える、てか、萌えしかありませんでした!!!
時代劇だと構えてしまってましたが、超楽しい作品でした!!
素晴らしい時間をくださった、チーム・勝小吉伝の皆さま、本当にありがとうございました!!
叶うならDVD化して欲しいなぁ。
どこにお願いすればよいのかわからないので、ここでお祈りしておきます。