舞台『マルグリット』大阪公演でようやくオットーの正装姿を確認!
舞台『マルグリット』は2009年2月10日から2月18日まで赤坂ACTシアター、2月25日から3月5日まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、そして3月12日から3月29日までは東京・日生劇場で上演されました。
寺脇康文さんはマルグリットの主人(?)・オットー役で出演されました。
この記事は、2009年3月1日に大阪・梅田芸術劇場メインホールで観劇したときの、感想になります。
2度目の観劇で、ようやく寺脇・オットー様のホンモノの正装姿を描くことができました!!
今まで描いたイラストが、どれだけいい加減だったか、わかります。
劇中では、こんな穏やかに微笑んでおられる事のない(?)オットー様ですが、サービスショット☆って事で←何の??
梅田芸術劇場の不思議な奥行に魅せられました
光と音の洪水が印象的だった、赤坂ACTシアターでの舞台『マルグリット』。
梅田芸術劇場では、その光がありませんでした。
意図的にそういう照明に変更されたのかもしれませんが、ACTシアターの照明が素晴らしかったので、大阪公演で観られないのは勿体無い気がします。
映像はキレイでした♪
セットと融合されて…とても不思議な空間が生み出されておりました。
今までに観たことないくらい、舞台の奥行きの”広さ”が、巧く作り出されている感じです。
一瞬「ここ劇場じゃなくて、外?!」と思わせる程に。
音楽も、とても美しかったです。
寺脇さん、春野寿美礼さん、田代万里生さんを始め、複数人のキャストの方々が歌うシーンは、ACTシアターの時よりも聞きやすかった気がします。
寺脇さんは、歌声に更に艶が出ていて色っぽかった♪
お芝居も、オットー様なのです(うっとり)。
マルグリットに届かぬ愛を抱いての、切ない気持ちが痛い程伝わってきました。
そして、やっぱりオットー様を応援してしまう、私!!
だって!
仕方ありませんっ!
オットー様が、大好きなんだもの!!
物語全体も、ACTシアターの時よりグンと深みが増していて、素晴らしい作品となっていました。
さすが”チーム・マルグリット”!!って感じです!!
舞台『マルグリット』のあらすじについて
ドイツの占領下に置かれている、パリ。
そこで暮らす人々の中には、敵であるドイツ人と懇意にし、貧困や迫害から逃れ、恩恵を受けている者もいた。
マルグリット(春野寿美礼さん)は、ドイツ人・オットー(寺脇康文さん)の愛人だ。
金と引き換えに、偽りの愛で贅沢な暮らしをしている。
友人達を招いてのパーティー。
豪華な食事。高価なプレゼントの数々。
マルグリットの40歳の誕生日に、友人達がパーティーを開いてくれた。
「2人きりで過ごしたい」というオットーを説き伏せて、ジョルジュの呼んだバンドで、ダンスを楽しむ。
マルグリットが男達とベタベタ踊っていたため、オットーの逆鱗に触れてしまう。
気不味い沈黙が流れる―…。
アルマン(田代万里生さん)が、昔歌姫だった頃、マルグリットが歌っていた『チャイナドール』を弾き始める。
沸き立つ友人達。
「歌はもうやめたの」と渋るマルグリットだったが、皆の期待に応えて歌う。
未だ衰えないその素晴らしい歌声に、拍手が送られる。
場が和んだ所へ、空襲警報が―…
皆に避難するよう指示する、オットー。
逃げ惑う人々。
だが、マルグリットだけは部屋の片隅で小さくなっていた。
「逃げないんですか?」と問うアルマンに、「暗い所が怖いの」と答えるマルグリット。
アルマンは、そんなマルグリットにピアノを弾いてあげる。
緊迫した空気の中、アルマンはマルグリットとの出会いを語り、2人で『チャイナドール』を歌う。
見詰め合う2人。
オットーの家の近くに、爆弾が落ちる。
抱き合う2人は、自然と唇を重ねた。
空襲警報が収まり、人々が部屋に戻って来る。
マルグリットとアルマンは、何事も無かったかのように振舞う。
友人達が帰った後、アルマンが戻って来る。
マルグリットに「もう一度会いたい」と。
マルグリットは、そんなアルマンと会う約束をする。
寝室で、マルグリットはアルマンにときめいている自分に気付く。
オットーの愛人になってから、諦めていた感情。
戸惑いと喜び。
寝室にやって来たオットーは、先程のパーティーでの態度をマルグリットに詫び、自分が「愛人としてではなく、本当に愛しているのだ」という事を告白する。
だが、マルグリットは全く聞こうとしない。
怒りと失望で我を忘れる、オットー。
マルグリットを”愛人”として扱うが、それは自分の本意では無い事に気付く。
「愛しているフリだけでいい。それでよしとしよう」
マルグリットが傍に居てくれるだけでいいのだ、と。
オットーは自分に言い聞かせるようにして、マルグリットを掻き抱く。
アルマンは公園で、マルグリットを待っていた。
自分の人生は、彼女と出会う為にあったのだ…と、恋する気持ちを隠さない。
マルグリットは、そんなアルマンを遠くから見つめ、「もしもう一度会ってしまったら、この気持ちを抑えられなくなるかもしれない」という不安に駆られる。
会おうか、会うまいか…迷っている所を、アルマンに見つかってしまう。
「会いに来てくれた!」と喜ぶアルマンだったが、「お別れを言いに来ただけ」と突っぱねる、マルグリット。
アルマンは、マルグリットの気持ちが理解できず、苦しむ。
戦争は激化していて、アルマンの姉・アネットの恋人である、ユダヤ人のルシアンが生き難い世の中になっていた。
2人の友達であるピエロは、楽観的にルシアンを励ますが、それがルシアンを傷つけ喧嘩になってしまう。
アルマンが戻って来て、「マルグリットの事は、どうかしていた」とアネットとルシアンに詫びる。
ピエロは、アネット宅からの帰り道。
オットーの家からの盗品を、ドイツ兵に見つかり逮捕されてしまう。
そして、ルシアンがユダヤ人である事を言ってしまう。
ルシアン逮捕に向う、ドイツ兵。
ピエロを囮に、ルシアンを部屋から出すが、ピエロが身を挺してルシアンを逃がす。
ルシアンはパリに居られなくなってしまう。
アネットはアルマンと3人で、パリを出ようと提案する。
アルマンは、悩むものの、マルグリットの事を諦めた以上、パリに未練は無いとして、アネットの提案を受け入れる。
「駅で待ち合わせましょう」と言って、アネット達が出て行く。
アルマンは、自室で楽譜等をまとめ旅に出る支度をする。
「コンコン」とドアがノックされる。
「誰?」と問うアルマンに、「私。マルグリットよ」と答える声。
ドアを開くとそこには、マルグリットが立っていた。
マルグリットは、やはりアルマンの事が忘れられなくて、恥を忍んでやって来た事を告げる。
アルマンは歓喜し、アネットとの約束も忘れ、マルグリットを抱締めた。
駅で、待ち合わせ時間に来ない弟を心配する、アネット。
ルシアンは2人で行こうというが、アネットはアルマンを置いては行けないと言う。
そして、ルシアンだけを先に旅立たせる。
オットーは、マルグリットが頻繁に外出をしている事に気を揉む。
部下のヘルマンに、素行調査を依頼する。
アルマンと愛し合う、マルグリット。
だが、いつまでもオットーと別れないマルグリットを、アルマンが責める。
「2人で生きてゆこう!」
その言葉に、マルグリットはアルマンとパリを出る決意をする。
アネットは反組織の手伝いをしながら、アルマンの身を心配する。
アルマンの家にやって来たアネットは、オットーの部下に捕まってしまう。
オットーは部下からの報告で、マルグリットがアルマンと愛し合っている事を知る。
嫉妬に身を焦がす、オットー。
そこへマルグリットが戻って来る。
オットーが何も知らないと思って、嘘を吐く。その姿に、オットーは激昂する。
捕まえたアネットを拷問し、マルグリットの前に連れて来る。
マルグリットは、アネットを「これ以上、傷つけない」という交換条件で、オットーの言うままにアルマンへ別れの手紙を書く。
マルグリットから手紙を受取ったアルマンは、彼女に裏切られたと信じ、憎しみに駆られる。
そこへルシアンとピエロが現れ、アネットがドイツ兵により拷問を受けた事を知る。
アルマン達は、アネットを取り戻しオットーを暗殺する事を計画する。
オットーの家では、珍しくマルグリットがオットーをパーティーへ誘っていた。
「行く気がしない」というオットーを、マルグリットは言葉巧みに誘い出す。
パーティーへ現れた、オットーとマルグリット。
そこには仮装したアルマン達も居た。
パーティーが佳境にさしかかり、人々が混乱した瞬間。
アルマンはオットーに銃口を向ける。
「バン!バン!バン!」
胸を押さえ、倒れるオットー。
騒然となる人々。
オットーが亡くなり、マルグリットは無一文で彷徨っていた。
もう一度歌手として、生きたいマルグリットは、ジョルジュを頼るものの、追い返されてしまう。
途方に暮れる、マルグリット。
その頃、アルマン達は国を取り戻す事に成功し、歓喜に沸いていた。
マルグリットの事を忘れたように振舞うアルマンに、ルシアンが「オットー暗殺の手助けをしてくれたのは、マルグリットだ」という事実を告げる。
裏切られた訳では無かった事を知ったアルマンは、マルグリットの元へ向う。
マルグリットは、民衆によって「敵国と寝た売女」として、リンチに遭っていた。
ボロボロになり、息も絶え絶えなマルグリット…そこにアルマン達が現れる。
「医者を探して来てくれ!」とピエロに頼む、アルマン。
しかし、マルグリットはアルマンの手の中で冷たくなっていった。
「医者が、見つからなかった」と言って戻って来たピエロに、アルマンは「もう必要ないよ」と言い、マルグリットを抱きかかえる。
そして、光の中へと消えてゆく―・・・
ざっくりと、あらすじを書いてみました。
ただ、どうしてもオットーが不憫でなりません。
一瞬でも、しあわせだった時はあったんだろうか?と思って、ひたすら悲しくなるのです。
思わず、『マルグリット』で妄想話を書いてしまいました。