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私の9割は寺脇康文さんで、できている。…ので自然と思考が寺脇さんにつながっていくのでした。イラスト、日々のあれこれをまとめていきます。

舞台『プルートゥ PLUTO』東京公演感想ネタばれアリ!前編

舞台『プルートゥ PLUTO』東京公演感想・前編 2015年1月28日

舞台『プルートゥ PLUTO』東京公演感想・前編 2015年1月28日

 

 

寺脇康文さんご出演!舞台『プルートゥ PLUTO』あらすじ

原作 浦沢直樹さん×手塚治虫さん 長崎尚志さんプロデュースのマンガ『PLUTO』。

舞台化され、2015年1月9日から2月1日まで、東京のBunkamura シアターコクーンにて上演されています。

 

寺脇康文さんは、ゲジヒトという高性能ロボットの刑事役です。

 

そして、主人公のアトムを、森山未來さん。

アトムの妹・ウランとヘレナを、永作博美さん。

天満博士とブラウ1589の声を、柄本明さん。

お茶の水博士とDr.ルーズベルトの声を、吉見一豊さん。

アブラー博士とゲジヒトの上司の声を、松重豊さん。

 

寺脇さんと森山さん以外は、2役担当されています。

 

更に、8人のダンサーさんが、いろんなロボットの役や、舞台のセット転換などなど、1人で何役もこなしてゆかれるのです。

そのパワーは壮絶なものでした。

 

 

さて。

舞台のあらすじですが…前後している部分もあるかもしれませんが、こんな内容でした。

 

 

【あらすじ】

 

世界最高峰の7体のロボットの内、既に5体が破壊されたというニュースを自宅で見る、ゲジヒトとヘレナ。

残る2体はゲジヒトと、日本にいるアトムだけとなった。

スイス最強のロボット・モンブランの殺害現場が映されたとき、ゲジヒトは”角”のようなものを発見する。

 

そこへ上司から緊急回線が入る。

ドイツのロボット法擁護団体の幹部が殺害されたというのだ。

資料を転送してもらうと、その遺体にも”角”のようなものがあった。

 

ゲジヒトは犯人の手がかりを求め、日本でアトムに会う。

2人は互いのメモリーチップを交換して、情報の共有を図る。

 

日本でも法学者の田崎が殺害されており、現場に”角”のようなものが残されていることを知る。

ゲジヒトとアトムは、現場の痕跡などから犯人がロボットの連続殺人ではないかと推理する。

 

通常ロボットに人を殺すことなどできない…だが過去に1つだけ例外があった。

ブラウ1589というロボットが殺人を犯していたのだ。

 

ゲジヒトは幽閉されている、ブラウ1589の元を訪れる。

人を殺すという感情を理解するためだった。

しかしブラウ1589と話す内に、ゲジヒトはその感情を知っているかのような錯覚に陥る。

ゲジヒトにはずっと見続けている、ある夢があった。

自分のメモリ(記憶)にはないはずの情報と、殺意が交錯する。

 

 

日本ではウランが、倒れていたロボットを助ける。

そのロボットには記憶がなく、ただ花畑の絵を描いていた。

ウランを心配してやってきたアトムと話をする内に、そのロボットが激しい竜巻を起こす。

アトムは、竜巻に巻き込まれて死亡してしまう。

 

そのロボットは、第39次中央アジア紛争で国を焼かれ、家族を亡くしたアブラー博士が作ったプルートゥの意識が動かしていたものだった。

殺すことが嫌で逃げてきたはずなのに、殺すべき相手であるアトムと出会ったことで、記憶が戻ってしまったのだ。

 

 

ゲジヒトは亡くなったアトムのメモリーチップから、敵であるプルートゥの情報を得ると、ブラウ1589の元を訪れた。

ブラウ1589が持つ憎しみや殺意といった感情を理解するため、彼と自分のメモリーチップを交換したのだ。

 

ブラウ1589からもらったアドバイスを受け、アブラー博士に会うゲジヒト。

プルートゥが潜んでいた場所にも辿り着く。

犯人であるプルートゥに止めを刺せという上司の命令を受けたゲジヒトは、その瞬間。

過去に自分も殺人を犯したことを思い出す。

 

ゲジヒトはある事件で訪れた廃棄場で、壊れた旧型の子供ロボットを見つける。

業者が修理をせずに部品として売ろうとしたのを、買い上げて自宅へ連れて帰る。

その日から、子供ロボットはロビタと名付けられ、ゲジヒトとヘレナの子供になった。

ところが子供ロボットの連続殺人犯により、ロビタは惨殺されてしまう。

怒りに狂ったゲジヒトは、犯人を追いつめるとゼロニウム弾で殺害したのだ。

 

国はゲジヒトに多大なお金をかけていたため、殺人を犯した罪を隠ぺい。

ゲジヒトとヘレナから息子・ロビタに関するデータだけを削除していた。

上司から真実を聴き出したゲジヒトは、エネルギー切れ間近のプルートゥを撃つことはせず、辞職を申し出る。

 

自宅に戻ろうとしたゲジヒトの前に、以前会ったことのある花売りロボットのアリが現れる。

アブラー博士の手先であるアリは、世界最高峰のロボット7体の最後である、ゲジヒトを殺害する。

 

 

日本では、アトムの修復が不可能であると判断したお茶の水博士が、生みの親である天馬博士にアトムの修理を依頼する。

一度は拒む天馬博士だったが、ヘレナからゲジヒトのメモリーチップを受取り、アトムに憎しみという感情をインプットすることで、蘇らせることに成功した。

 

ゲジヒトのメモリーから全ての情報を得たアトムは、怒りに任せて反陽子爆弾の公式を完成させてしまう。

その公式はアブラー博士が待ち望んでいたものでもあった。

アブラー博士は反陽子爆弾を使って、第39次中央アジア紛争を仕掛けてきたトラキア合衆国に復讐を試みる。

 

 

冷静さを取り戻したアトムは、プルートゥと会う。

プルートゥを倒すことでこの事件を終わらせようとするが、メモリーに残ったゲジヒトがその行動を制す。

 

反陽子爆弾を抱えたボラーというロボットと共に、アトムを殺せと命じるアブラー博士。

アトムは動き出した爆弾を解除するため、溶岩の中へ飛び込んだ。

爆発時間が迫る中、アトムを救い爆弾を解除したのはプルートゥだった。

 

 

地球を救い命を落とした仲間やプルートゥを想い、アトムは憎しみがなくなる日がくることを願った。

 

 

マンガの世界がそのままリアルになった感じ!

長々とあらすじ…らしきものを書いてしまいましたが、かなりマンガに近い内容です!

原作を知っていると、舞台がより楽しめます!!

 

舞台を観る前は「原作とは違う、原作とは違う」と、呪文のように何度も唱えましたが、マンガを知っていたほうが、魅力が増すんじゃないか?!と思いました。

 

のっけから浦沢直樹さんのイラストが使われていますし、劇中でもかなりマンガのシーンが使われています。

マンガがそのまま!!(そのままというと語弊があるんだろうか?)

7枚のパネルだったり、布だったりいろんなところに映し出されるのです!

たまりませんでした!!

 

 

さらに亡くなったロボットたちのパーツが、ステージ前にオブジェのように飾られています。

モンブランの頭部や、ノース2号が愛したピアノの鍵盤、ブランドとヘラクレスの腕などなど、見れば見るほどヨダレが出そうでした。

…エプシロンはわからなかったなぁ。

 

劇中で使用される、アーノルドも常駐しています。

ロボットたちに紛れて、劇中で使う小物もそこに置かれているので、開演前と休憩時間中、そして終演後で少し様子が変わっているのも、楽しいです!

 

 

ステージ前のロボットたちとか、劇中のキャラクターの言葉とかも、原作を知っているとすんなり入ってきます。

ゲジヒトが見ている夢とは?とか、サハドがプルートゥに組み込まれた経緯などなど。

 

 

舞台を観ていて「もうちょっと説明欲しい!」と思ったのは、天馬博士とアブラー博士がチェスをしながら、会話するところでした。

アブラー博士に天馬博士が「君は実はロボットなんだ」と、打ち明けます。

 

実はアブラー博士は、既に死んでいるんです。

 

生前、アブラー博士は天馬博士に”完璧なロボット”の製作を依頼しました。

しかしそのロボットは全人類60億の人格をプログラミングされた為、人工知能が複雑過ぎて、自ら目覚めることはなかったのです。

 

そんなとき天馬博士の元へ、アブラー博士が死ぬ直前の感情をインプットしたメモリーチップが届きます。

天馬博士は目覚めることがなかったロボットへ、そのメモリーチップを入れるとロボットは、アブラー博士として目覚めたのでした。

 

アブラー博士の感情を持って目覚めたロボットの誕生を、全て見ていた天馬博士。

だから目の前にいる”アブラー博士と名乗るロボット”のことは、よくわかるのでした。

 

…というようなことが、原作のマンガでは描かれているのです。

 

 

一分の隙も無い演者さんたちの動きがスゴイ!

舞台すべてが、1分1秒を正確に刻んでゆく大きなからくりのようでした←いい意味で

 

生の舞台というと、いくらか”あそび”の部分もあるから、上演時間というものは”予定”でしかないと思うのです。

ハプニングがあったり、アドリブが発生したりして、1場面の長さが上演ごとに微妙に違うものだと…。

 

けれど、舞台『プルートゥ PLUTO』は一分の隙もありません!!

 

セットの一部として使われている、7枚のパネルや箱をミリ単位&秒単位でやってのけちゃう、ダンサーさんたちがスゴイのです!

細やかで正確な動きで、様々に表情を変えていくセットは圧巻でした!

 

硬いもののハズなのに、やわらかく意思を持っているかのようなセットなんです。

観ていて不思議な気持ちになりました。

 

 

マンガの中で巨大なロボットである、プルートゥはどうなっているんだろう…と思いましたが、ダンサーの皆さんの巧みな操作で、生きてるように動きます!

クライマックスの闘いも、アトム役の森山さんと一緒に激しく演じてくれますし!

ビックリです!!

 

 

ダンサーの皆さんの巧みさは、森山さんの飛行シーンとか、戦闘シーンでも活かされていました!

空は人力で飛ぶのですけれど…本当にアトムが飛んでいるみたいに観えるんですよ!

すごかったなぁ。

 

 

戦闘シーンでのダンスは、森山さんとダンサーの皆さんが、尋常じゃないほどの動きで魅せてくれました!

「人間の身体って、あんなに動くのか!?」と驚くくらいの柔軟さと、激しさです。

もう別の生き物だと思わないと、理解が追いつきません!!

 

 

物販コーナーが大充実!

ロビーでは、物販コーナーが大充実してました!!

 

舞台『プルートゥ PLUTO』関連の雑誌や森山未來さんに関する書籍に始まり、出演者の皆さんのDVDも販売されています。

寺脇さん関連では、地球ゴージャスの作品も何本か発見しました!

 

そして、マンガ『PLUTO』も全巻販売されていたり、鉄腕アトム関連の書籍?もあったように思います。

 

 

マンガを読んで、舞台に来てみたら舞台が好きになって。

舞台を観て、マンガを読んでみたらマンガが好きになって。

そんな相乗効果が起きるといいなぁ…と思いました。

 

2015年2月6日から2月11日までは、大阪公演が行われます。

 

手塚治虫さんが大好きな、演出・振付のシディ・ラルビ・シェルカウイさんの想いが、舞台から溢れているので、「舞台って観たことないけど、マンガは好きなんだよなぁ」というかたには、是非ともオススメしたいです!

 

 >公式サイト様⇒森山未來主演『プルートゥ PLUTO』公式|Bunkamura

 

 

舞台『プルートゥ PLUTO』東京公演感想ネタばれアリ!後編へつづく